焼き鳥のかもちょう

鴨と長沢がなんか書いたりするとこ

あんきら狂騒曲に違和感を覚えたきらりPの話

※先に白状しておきますが、この記事はお気持ち表明を装った巧妙なダイマです。


さて今更感もありますが「あんきら!?狂騒曲」について書きたいと思います。
youtu.be

デレステに実装された当時は驚きを持って受け入れられつつ、好評を博していた記憶があります。おそらく「杏ときらりの関係性を表した曲」という風に表現する方も多いのではないかと思います。

「思います」と書いたのは、きらりPである私が初めてこの曲を聴いたとき、そう思わなかったからです。

なぜか。

それはこの曲で描かれたきらりが

諸星きらりG2だからです。

と言ってもさっぱりわからないと思うので、順を追ってお話します。まずはきらりのこれまでの歩みから。


諸星きらり、その進化の歴史

諸星きらりのこれまでの歩みは、大まかに3つのフェーズに分かれていると私は考えています。

1つ目は京都でセット壊したり、はしゃぎすぎてクラリスさんに叱られてた「とにかくハチャメチャなきらり」の時期。ざっくりとした言い方ですが、見た目のイメージそのままだった時期です。

2つ目は「実は繊細なところがあり傷つきやすく誰よりも乙女なきらり」がフォーカスされていた時期。 背の高さに悩んできたきらりが、可愛い格好をしてもいいんだとPに精神的に支えられて素直な心情を吐露した時期です。


ここでは仮に第一世代(G1)のきらりと第二世代(G2)のきらりと表現しますが、このきらりG1ときらりG2の間のギャップできらりに魅了されてPになった、という方も多いんじゃないでしょうか。件の「あんきら!?狂騒曲」は(特に2番では)、きらりG2を描いているので「エモい」と評されるのではないかと思います。


しかし、きらりG2はモバマスでは2014年初旬、多少時系列は前後しますがアニメでも1期の10話のころ。「あんきら!?狂騒曲」の時点でも2,3年は経っていました。


では、「あんきら!?狂騒曲」が発表された頃に当の諸星きらりはどこにいたのか?

そう、もうすでにG3だったのです。


諸星きらりG3とは

「繊細なところがあり傷つきやすい少女」が「可愛い格好をしてもいいんだ」と気づいて、そしてどうなったのか。その答えは「先陣を切って歩み、周りを引っ張っていくリーダー」でした。

[ワンダフルマジック]の半年後、2014年秋には「アイドルチャレンジ 目指せきらきらモデル」でリーダーシップを遺憾なく発揮。かつての自身のようにコンプレックスと葛藤する仲間を導き、ランウェイできらきらと輝くことができました(詳述すると長いのでとりあえず「目指せきらきらモデルアイドルチャレンジは神」というフレーズだけ覚えてください)。

2016年1月には伝説になった「鋼鉄公演 きらりんロボ」で主演。このときは悪役に挑戦しており、繊細だった[ワンダフルマジック]の頃から考えると涙が止まらないくらい堂々とした演技でした。さらには2017年秋に「スーパーロボット大戦X-Ω」に参戦。外部のゲーム、しかもニュージェネレーションズはいない状況下で、自身の名を冠したロボと共に立つ姿はストレートに言えば感動しました。


G3のきらりは「にょきにょき育って」フロンティア目指して突っ走っていく、パワーの塊と言えるようなそんな存在なのです。

まとめるとこんな感じ。
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つまり、私が「あんきら!?狂騒曲」の初出時に感じた違和感は平たく言えば
「もうきらりはG3なのにG2の話ししてるじゃん。時代遅れなのでは…?」
ということだったのです。

じゃあ今はどう思っているのか、というと、ちょっと変化があります。


「あんきら!?狂騒曲」の立ち位置を考え直してみる

実は私、昨年に一つ気づきがありました。きっかけになったのはこちらの本を書いたとき。
www.melonbooks.co.jp
この本の(私の中での)コンセプトは「科学的にはやや怪しい点があるこの曲を受け取ったとき、サイエンティスト・一ノ瀬志希は何を思ったのか」というものでした。そう、シンデレラガールズの楽曲をいわゆる「キャラソン(その子のありのままを歌った曲)」として捉えるのではなく、「他人が書いてアイドルが受け取り歌った楽曲」として受け止めると、色々と見えてくるものがあるのではないか、という気づきでした。


この視点に気づいてから「あんきら!?狂騒曲」を眺めてみると、非常にリアルなきらりの楽曲だと感じました。

世間一般で認知されている諸星きらりはきらりG2なので、きらりG3のきらりがきらりG2を歌うのはむしろ自然なのです。作詞作曲のヒゲドライバー氏がPixiv百科を見ながら書いた、というエピソードがありますが、そのあたりも「他人が書いた歌をアイドルが歌った」感じに奇しくも上手く繋がっているんじゃないかと思います(デレステのイベントコミュでも、当人たちは打ち合わせに同席してはいるけど作詞作曲はしていない)


なので「あんきら!?狂騒曲」は楽曲としてはパーフェクトだと思います。


ただし、一つだけ覚えておいてほしいことがあります。
今の諸星きらりG3は、「あんきら!?狂騒曲」よりもずっともっと先にいる。


シンデレラガールズのフロンティア目指して突っ走るきらりを、
私はきらりPとして、色んな方に見てほしいと思っています。